フリゲート(上)

■総説

Class Name 排水量/速度 主武装及び装備 配置
羅津級 2 1,500t/24kt SS-N-2A 2基、RBU-1200?/対空レーダー、アクティブ・ソナー 東1、西1
ソホ級 1 1,845t/23kt SS-N-2A 4基、RBU-1200/アクティブ・ソナー、ヘリ着陸可能 東海
沙里院級 3〜4 490t?/16kt RBU-1200/アクティブ・ソナー 東海
トラル(Tral)級 1 476t?/16kt RBU-1200 東海

 沙里院級やTral級は、過去、600t級以上のコルベット(FFL:軽護衛艦)に分類されたが、最近のNI系列資料では、500t級以下の沿岸哨戒艇(PC)に再分類されている。

■羅津級フリゲート2隻(NAJIN Class Frigate)

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羅津級531艦(旧3025艦)、1972年進水、1973年就役。東海艦隊に配置されたものと推定。

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羅津級631艦(旧3026艦)、1973年進水、1975年就役。西海艦隊8戦隊所属
 

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満載排水量:1,500t(FM34-71は1,800t)、標準排水量1,200t

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大きさ:102m(全長)×10m(全幅)×2.7m(喫水)(NICFは全長100m)

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機関:SEMT-Pielstick Type 16 PA6 280ディーゼル・エンジン3、3軸、18,000bhp(NICFはエンジン2、2軸、15,000bhp)

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最大速度:24kt(NICFは25kt)、航海距離4,000海里(13〜14kt基準)

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武装1:100mm×2門、57mm2連装×2門、30mm2連装×2、25mm2連装×6

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武装2:スティックス艦対艦ミサイル2基装着/531艦はRBU-1200、対潜爆雷投下機除去(全て除去?)

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レーダー:レーダー5種?/水上、航海、対空、艦砲射撃統制、ミサイル標的獲得

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ソナー:船体固定型能動式ソナー(Tamir-11類似)装着

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電子装備:中国製RW-23 Jug Pair?チャフ発射機3連装×6

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乗務員:180名、将校16名を含む(FM34-71は乗務員90名)

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原生産国:北朝鮮羅津造船所、設計時旧ソ連のKola級を参考にしたものと推定

羅津級フリゲート

 羅津級フリゲートは、北朝鮮海軍が保有する軍艦中で初めて排水量1,000tを超えた艦艇で、1980年代にソホ級フリゲートが進水する前まで北朝鮮が保有する戦闘艦中で最も「大型」な艦艇だった。それにも拘らず、韓国の蔚山級護衛艦程度の大きさに過ぎない。羅津級は、北朝鮮で自主建造した固有モデルのフリゲートであるが、一部資料では、旧ソ連のKola級フリゲートを延長したという評を受けている。筆者が見ても、旧ソ連のKola級は、全体的名デザインや武装が羅津級の初期モデルと ほぼ似ている。一部資料(FM34-71)では、羅津級を沙里院級の拡大型だと評してもいる。ジェーン年鑑と『Conway's All the World's Fighting Ship』は、羅津級をフリゲート(FF)に分類しており、『Guide to Combat Fleets of the World』は、コルベット(FFL)に分類している。大体として、羅津級は、韓国海軍の護衛艦(FF)乃至軽護衛艦(FFL)級に該当する。

 羅津級1番艦(艦番3025)は、1972年に進水し、1973年に作戦配置された。羅津級2番艦(艦番3026)は、1973年に進水し、1975年に作戦配置された。最初の進水当時には、3000番台の艦番を持っていたが、現在は、531、631に艦番を変更した。1980年代後半まで、各種公開資料において、羅津級が4隻と出ていることを見れば、このときまで米韓両国の情報当局は、羅津級が4隻であると評価したようである。90年代以降の資料では、羅津級が2隻だと判断を修正している。

 羅津級中の1隻は東海に、1隻は西海に配置されたものと知られている。NIの発刊物やジェーン年鑑に載せられた531艦の写真は、日本の海上自衛隊所属P-3Cが撮影した写真であることから、531艦が東海に配置されたものと筆者は推定している。日本の海上自衛隊所属航空機が西海奥深くに進入する場合はないためである。531艦が東海に配置されていれば、当然631艦は、西海に配置されているだろう。文化日報 李ジョンフン記者の97年7月9日付「北海軍、13個戦隊で構成」とういう題目の記事を見れば、脱北者김일범の証言を引用して、西海艦隊8戦隊に羅津級フリゲートが配置されていると報道している。

羅津級フリゲート

 Navy Internatinal 1986年1月号に載せられた英国海軍の専門家ゴードン・ジェイコフの「北朝鮮海軍の攻撃指向性」を見れば、「羅津級は、韓国に対する海上攻撃時動員される小型艦艇で構成された大規模戦闘船団を指揮する司令船の役割を行うために設計された」と評価している。この言葉は、結局、羅津級は北朝鮮艦隊の旗艦だという意味のようである。西海艦隊と東海艦隊に分離された北朝鮮海軍の編制を考えれば、2隻の羅津級が各々東西両艦隊の旗艦という計算である。

 しかし、北朝鮮海軍の雑多な高速艇や魚雷艇としては、縦深深くに浸透するのは現実的に不可能である。いずれにせよ、北朝鮮の小型艦艇は、休戦線近隣地域において主として作戦を行う場合、羅津級が 果たして戦時に高速艇の旗艦の役割を遂行するのかは疑問である。高速艇で白翎島、仁川や東海のような休戦線近隣地域の韓国海軍基地を襲撃する場合、羅津級よりは、地上基地から作戦を指示するのがより便利だろう。World Navies Todayは、羅津級が北朝鮮両艦隊の旗艦として運用されていると断定的に説明しているが、Navy Internatinal 1986年1月号の外に特に変わった確実なソースを参照したようではない。

羅津級フリゲート

 元来、2個の煙突の間に533mm魚雷発射管3連装×1基を設置していたが、1980年代に魚雷発射管を除去し、その場所にスティックス艦対艦ミサイル発射台2基を装着した(上のFM34-71と米海兵隊のCountry Handbook 97年版の図は、533mm魚雷発射管を搭載した姿である。97年版にも、このような10年前の図を 載せたのを見れば、米海兵隊情報局も非常に怠惰だという外ない。)。

 NIの『Guide to Combat Fleets of the World』 は、ミサイルを左右方向に発射するように設置されたのではなく、正面に発射するように設置されているため、誤れば発射過程で問題が生じ得ると指摘している(恐らく、発射過程でミサイルが 若干揺れても、艦橋と衝突する可能性があるという意味のようである。)。『Conway's All the World's Fighting Ship』 でも、羅津級に装着されたミサイル発射台がオサ-I(Osa-I)級に装着された発射台と全く同じ形態のものをそのまま粗雑に(Crude)移したものだと酷評している。『World Navies Today』のVer 1.0〜1.03まで、羅津級が4基のスティックス・ミサイルを 保有したと記したのは、単純な誤りと考えられる。最新バージョンである2000年7月18日付Ver 1.04は、スティックス2基と推定している。『Guide to Combat Fleets of the World』は、羅津級に装着されたスティックス・ミサイルがソ連製原型であるP-15 Temit(SS-N-2A)と紹介しているが、『Jane's Fighting Ship』は、中国製であるCSS-N-1と紹介している。

羅津級531艦(1988)

羅津級631艦(1990)

羅津級531艦(1993)

 船首側と船尾側には、100mm56口径長B-34 DP艦砲が各々1門ずつ装着されている。各100mm艦砲の直ぐ後ろ側に57mm70口径長ZIF-31 2連装対空砲が各々設置されている。『Guide to Combat Fleets of the World 』98〜99年、2000〜2001年版には、羅津級の57mm対空砲が70口径長(恐らく、ZIF-31乃至66式)と出ているのに反して、『Jane's Naval Weapon System』93〜94年版は、羅津級に装着された57mm対空砲がZIF-72(AK-725)と説明している。少なくとも1993年5月、日本の海上自衛隊により撮影された羅津級艦番531号に現れる対空砲は、AK-725ではなく、確実に57mm70口径長のZIF-31(66式)である


羅津級フリゲート

 30mm65口径長AK-230、25mm80口径長2M-3(中国61式)と14.5mm対空機関銃の設置状態に対しては、資料毎に少しずつ差異がある。そのような資料間の差異は、羅津級艦番531号と艦番631号の武装状態が異なることによる混乱と、90年代初・中葉頃、武装を多少交替したことによる混乱が複合的に作用したようである。

 写真上から見れば、第1煙突後方と第2煙突後方において、円形砲塔2個を確認することができる。『Jane's Fighting Ship』94〜95、96〜97年版では、この砲塔を25mm2連装機関砲と紹介しているが、外形上から見れば、30mmAK-230砲塔である可能性がより高い。

 艦橋前の上部構造物右側空間に砲塔1個、第1煙突左側に砲塔1個、第2煙突左側に砲塔1個等、最小限小型砲塔3個が写真で識別される。位置上から見て見えない反対側にも、3個が存在するものと考えられる。少なくとも、写真上に 現れた姿だけを見れば、この砲塔は、25mm2M-3乃至2M-3M砲塔と考えられ、14.5mm砲塔ではないようである。

羅津級フリゲート

 現在の正確な武装状態は分からないが、一旦93年5月撮影された写真を最も信頼するという前提では、30mmAK-230砲塔が2個、25mm2M-3又は2M-3M 2砲塔が6個であるようである。概ね基本 あらましを整理してみれば、90年代前半までは、25mm2連装×2門、14.5mm2連装×4門を装着したが、90年代初〜中葉頃、25mmや14.5mmを一部除去し、代わりに30mm2連装×2門を追加で装着したようである。『Jane's Fighting Ship』96〜97年版は、羅津級の武装が 異なり、1隻は25mm2連装砲塔6個のみを持っており、もう1隻は25mm2連装砲塔2個と14.5mm4連装砲塔4個を持っていると紹介している。写真上から見れば、25mm砲塔を6個持った艦艇が正に羅津級531艦であろう。

 100mmB-34艦砲を除外した57mm艦砲及び30mm、25mm、14.5mmは、元来、対空(Anti-Aircraft)目的で装着されたのだろうが、小型艦艇間の近距離接近戦では、対艦用としても使用できる。

出所 100mm、57mm 30mm、25mm、14.5mm
FM34-71 1982 100mm56口径長
B-34 DP艦砲×2門

57mm70口径長
ZIF-31 2連装対空砲
×2門

25mm 2連装×2門、14.5mm 2連装×4門
ジェーン年鑑 95年以前 25mm 4連装×2門、14.5mm 2連装×4門
ジェーン年鑑 96年以降 25mm 2連装×2 or 6門、14.5mm 4連装×4 or 0門
Conway's 47〜95 25mm 12門(2連装×6門)に改造、14.5mm全て撤去
北朝鮮ハンドブック 1997 30mm 2連装×2門、25mm 2連装×2門、14.5mm 4連装×4門
Combat Fleets 90〜91 25mm 2連装×2門、14.5mm 2連装×4門
Combat Fleets 98〜99 30mm 2連装×2門、25mm 2連装×4門、14.5mm全て撤去
Combat Fleets 2K〜01 30mm 2連装×2門、25mm 2連装×4門、14.5mm全て撤去
筆者結論−531艦基準 30mm 2連装×2門、25mm 2連装×6門

  RBU-1200対潜ロケットの場合、過去には531艦と631艦全てに設置されたものと知られていたが、『Jane's Fighting Ship』96〜97年版では、531艦には対潜ロケットがないと見解を変更している。進んで、NIの『Guide to Combat Fleets of the World』98〜99年版は、羅津級においてRBU-1200は勿論、対潜爆雷(DC)投下機まで全て除去されたと出ている。少なくとも写真上から見れば、93年に撮影された羅津級531艦の写真では、RBU-1200対潜ロケット発射機が確認されていない。概ね90年代初め、RBU-1200対潜ロケット発射機、対潜爆雷(DC)投下機が除去されたようである。これら装備が除去された正確な理由は分からないが、RBU-1200や対潜爆雷が時代錯誤的な武器だという点は明らかである。一部資料に出てくるMBU-1800対潜ロケットは、RBU-1200対潜ロケットの以前の名称である。機雷は、概ね30発程度を搭載できるものと推定している。『World Navies Today』Ver 1.01まで、羅津級の対潜ロケット発射機がRBU-1200ではないRBU-600と紹介したのは、単純な誤りと考えられる。

 レーダーは、Pot Head(Type 351)対水上レーダー、Drum Tilt(MR-104 Rys')艦砲射撃統制レーダー(AK-230用)を搭載している点は、文献上や写真によって明らかに確認される。NI系列資料では、Slim Net対空レーダー(Fut-B?、FUT-N?)を搭載していると出ているが、『Jane's Fighting Ship』96〜97年版には、Slim Netレーダーに対しては言及がない。写真を見れば、Slim Netが装着されたのが確実のようである。Slim Netが装着されたのが確実だとすれば、このレーダーは、北朝鮮海軍艦艇中で唯一の対空レーダー装着事例である。Square Tie(Rangout)レーダーの搭載の可否は、文献上では確実だが、写真上では良く識別できない。『Jane's Fighting Ship』96〜97年版は、羅津級のSquare Tielレーダーを対空レーダーと紹介しているが、スティックス・ミサイルの標的獲得レーダーと考えられる。『Jane's Fighting Ship』96〜97年版を見れば、航海レーダーとしてPot Drumを搭載していると出ているが、最新版『Guide to Combat Fleets of the World』では、航海レーダー1基を装備しているとだけ出ているのみで、具体的な装備名称は言及されていない。Skin Headレーダーは、過去の文献では装着されたという資料が 時折あるが、写真上では、93年の写真まで識別されるが、写真上のレーダーが確実にSkin Headなのかは良く分からない。

出所 対水上
レーダー
航海
レーダー
対空
レーダー
艦砲射撃
統制
ミサイル
標的獲得
IFF 電子戦
Jane's Fighting Ship    92〜93 Pot Head Pot Drum Slim Net Drum Tilt Ski Pole
94〜95 Pot Head Pot Drum Slim Net Drum Tilt Ski Pole
96〜97 Pot Head Pot Drum Square Tie Drum Tilt Square Head RW-23
N.I Guide to the Combat Fleets 90〜91 Pot Head, Skin Head Slim Net

Square Tie
98〜99 Pot Head Slim Net Drum Tilt Square Tie
2K〜01 Pot Head Slim Net Drum Tilt Square Tie
Conway's 47〜95 Pot Head, Skin Head Slim Net Drum Tilt

Ski Pole

  写真上から見る場合、後方マスト第1上段にぶら下がったDrum Tiltレーダーは、88年撮影された羅津級531艦、90年撮影された羅津級631艦、93年撮影された羅津級531艦、撮影年度未詳(88年推定)の羅津級531艦の写真(Sigfried Breyer Collection)等、羅津級の写真4枚全てで明らかに識別される。

 前方マスト第1上段に位置するレーダーは、写真を見れば、Skin Headレーダーのように見える。前方マストのその下部分には、最小限2個以上のレーダーがあるが、その内2個は、Pot Head又はPot Drumレーダーと見られる。この2つのレーダーの外観は 非常に似ていることから、識別するのは簡単でないが、上段に吊り下がったものがPot Headにより近い。

 艦橋構造物上段に位置するレーダーに対して、『Jane's Fighting Ship』96〜97年版は、これがSquare Tieレーダーと紹介している。その他全ての資料は、このレーダーをSlim Netレーダーと紹介している。Slim NetレーダーとSquare Tileレーダーは、外観上類似した点があることから、写真上から識別するのが簡単ではない。しかし、1988年に撮影された羅津級531艦の艦橋構造物上段に位置するレーダーを見れば、レーダー構造物の後ろ側のbalance Vanesが鮮明に識別されるが、その形がSquare TieよりはSlim Netレーダーのbalance Vanesと類似して見える。93年に撮影された羅津級531艦の該当レーダーも、スキャナーとbalance Vanesの形を見れば、Slim Netレーダーにより近く見える。Slim Netレーダーの大きさは5mを超えるが、Square Tieレーダーは確実ではないが、それよりはるかに小さいものと考えられる。Osa1級やKomar級に装着されたSquare Tileレーダーと大きさを 対照してみれば、羅津級の艦橋構造物上段に装着されたレーダーは、Square Tieと見るには余りに大きい。少なくとも写真上から見れば、このレーダーは、Slim Netと考えられる。 最後に、このレーダーがSquare Tieではないものという間接的な証拠がもう1つある。上の1982年版FM34-71の羅津級図面を見れば、写真と同じ形態のレーダーが そのようである。この図面は、スティックス・ミサイルを装着する以前の図面である(2個の煙突の間にスティックスの代わりに533mm3連装魚雷発射管が そのようである。)。このように、スティックス・ミサイルを装着する前に既にレーダーが装着されていたとすれば、これは、スティックスと関連したSquare Tieと見るのは難しいようである。


羅津級531艦のレーダー(93)

 ただ、Styxミサイルが搭載された以上、ミサイル標的獲得レーダーであるSquare Tieが必ず設置されていたはずだが、写真上では、Square Tieレーダーが識別されない点は疑問事項である。現在知られている情報では、スティックス対艦ミサイルがSquare Tileレーダーと連動して作動するものと知られていることから、その点をより重視すれば、このレーダーは、Square Tileレーダーでもあり得る。『Jane's Fighting Ship』96〜97年版が外観上Slim Netレーダーと見えるレーダーを 敢えてSquare Tieレーダーとして紹介したのも、そのような理由のためかも知れない。現在公開された水準の写真では、断定的名結論を下すのは難しいが、若しかすると、前方マスト上段〜中段のレーダー中にSquare Tileがあるのかも知れない。88年に撮影された羅津級531艦の写真を見れば、前方マスト中間に 格子型レーダーのように見える物体があるが、若しかすると、これがSquare Tieレーダーである可能性がある。

羅津級531艦(88)

 95年以前の資料では、電子戦装備に対してはいかなる言及もなかったが、最近の資料では、数種の関連装備が確認される。『Jane's Fighting Ship』96〜97年版を見れば、羅津級に中国製RW-23 Jug Pair(Watch Dog)とチャフ発射機6基が搭載されていると出ている。『Guide to Combat Fleets of the World』 を見れば、電子戦装備としてIntercept Arrayと3連装チャフ発射機×6基が搭載されていると出ているが、電子戦装備の具体的な名称に対しては言及されていない。確実ではないが、これら電子戦装備は、90年代中葉頃、新たに装着されたようである。

 ソナーは、船体固定型能動式ソナー(旧ソ連のStag Horn又はTamir-11と類似)を搭載している。『Jane's Fighting Ship』92〜93、94〜95年版では、羅津級が可変深度ソナー(VDS)を搭載していると出ているが、『Jane's Fighting Ship』96〜97年版及びNI系列資料では、VDSに対する言及がない。最近の資料においてVDSに対する言及がないのを見れば、VDS搭載説は根拠がないようである。

 1995年以前の『Jane's Fighting Ship』には、羅津級の機関がディーゼル・エンジン2個、2軸、15,000bhpと出ているが、1995年以降には、ディーゼル・エンジン3個、3軸、18,000bhpと紹介している。『Guide to Combat Fleets of the World』 の場合は、最新版である2000〜2001年でも、依然ディーゼル・エンジン2個、2軸、15,000bhpと紹介している。

 羅津級は、全体的に90年代中葉頃から諸元上多くの変化を見せている。90年代以降、部分的に改造が行われた場合もあるが、90年代中葉頃、米韓両国情報当局が羅津級に対する新しい情報を入手したのかも知れない。 ともかく、羅津級は、最初に就役してから最近まで、持続的な改良が行われているが、現代的観点から見れば、依然旧式艦艇である。『Guide to Combat Fleets of the World』 が評価した通り、羅津級は、「旧式デザインで、粗雑に建造された艦艇(Very Primitive Design, Crude in finish)」であるだけである。

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最終更新日:2003/05/25

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